過干渉タイプ


例えば
母「ご飯食べて終わったら歯磨きしてね。歯磨き粉つけてここに置いておくよ。」
母「今日は帰り遅くなるから鍵持っていくの忘れないようにね。忘れると悪いからカバンの中に入れておくよ。お腹空いたらおやつ食べていいけど夕飯食べられる量にしてよ。」
母「宿題帰ったら丸付けするからやっててね。遊びに行くなら宿題終わってからにしてよ。」
母「じゃあ、仕事に行ってくるね」
子「はーい」
子どもは何も考えず「はーい」と言っているだけで済みます。

時間に追われ仕事の都合などでそうせざる得ない。
子どもの行動を待っているとイライラするので自分でする。
伝えることで自分が安心する。
1日のスケジュール管理をして効率的に過ごせる。
やってあげた方が自分が楽だし、失敗したら子どもが可哀想。
問題が起きる前に気づくので、子どもが失敗して落ち込まないように先回りして問題を解決する。
親側のメリットがあるため、自分が過干渉をしているという自覚なく過ごしている方が多いように感じます。

私、気づいていませんでしたが、かなりの過干渉でした。
仕事に行く前は天気予報と鍵の確認は当たり前。
完璧主義で失敗を恐れる息子が挫折をしたら立ち直れないかもしれないと勝手に思い込み、挫折は成長するのに必要だとわかっていても『今じゃない。もっと息子が強くなってから。まずは色々な経験をして自信をつけて強くするのが最優先』と思っていました。

失敗しないように前日には学習用品の準備をさせ、朝は機嫌よく起きれるように早寝早起き。【成功体験が自信に繋がる】と聞けばたくさんの経験をさせてきました。
うまくいくように先回りして、成功体験を積ませれば強くなり行きしぶりがなくなっていくと信じていたのです。
ところが、行きしぶりは更に強くなり、息子が不登校になって親子で挫折。ようやく勘違いに気づくことができました。

大事なことはうまくこなすことではなく、挫折から学び成長に繋げることでした。そして、それは日々の生活の中にたくさんありました。
以前はすぐ泣く息子にイライラしながらも何とかしなきゃと思い「こういう風に考えれば?」などアドバイスしては余計に泣かしていましたが、今は泣くことも成長のチャンス!と捉え「よし、よし。また泣いて戦ってるぞ~。頑張って~。」と見守る余裕ができてきました。泣きやむのにどんなに時間がかかろうと、泣き止んだ後は「悲しかったね。」とか「頑張って自分の悔しさと戦ったね。」など感情に寄り添う声かけをしています。
一見過保護のようにもみえますが、泣く=マイナス。が泣く=プラスに転換した方が親子のストレスは軽減します。
そして、『どんな自分でも親は愛してくれる』と感じて欲しいな…と思っています。
忙しくて寄り添えない時には「今○○してるから、あっちで待ってるよ。」など見捨ててないんだよという思いが伝わるように声をかけています。
先回りして泣かないように育てるよりも、泣いた後の成長を見守る今の方がずっと幸せ!と思います。

親が先回りすることで多くの経験が欠如します。
自分で考える。困難にぶつかる。辛い気持ち・不安な気持ちを拭い去る。プレッシャーに耐える。我慢する。失敗する。
全てが経験。何ひとつ奪ってはいけないことだと痛感しました。

可愛い子どもだからこそ、幸せにしてあげたかった。
息子が不登校になって間違えたやり方に気づくことができました。立ち止まってくれて良かった。心からそう思います。